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■巧妙が辻
舘ひろしの信長が最近恐い。
以前はベテランながらも叩かれまくりだったが
ようやく板についてきた感じ。(もうすぐ本能寺なんだがw)
ただ他の役者が演じる信長の恐さと違い
剃刀のような細く鋭い恐さがある。


■読みました
ナイフ
重松 清 / 新潮社
ISBN : 4101349134
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だいぶ前から読みたいと思ってた作品。テーマは「いじめ」。最近ではあまり騒がれなくなったが、自分らが学生の頃は盛んに報道され社会問題だった。もちろんクラスでも盛んに行われた。正直、いじめは楽しい。何より安心する。いじめている側には連帯感までもが生まれる。そしていじめられている側にとってはこの世の地獄が始まる。学校は子供にとって自身の世界の中核を担うスペースであり、そこでの阻害は存在を否定されることに等しい。若ければ若いほど感覚は敏感。幼少時に受けるショックは、まだできあがっていないむき出しの皮膚に針を刺されるようなものである。今更「いじめはやめよう」のような稚拙な感想は持たないが、この作品が売れたにあたって多くの過去のいじめの加害者たちが道徳めいた意見をもったり感動をしたり、果ては後悔までしているかもしれないと思うと吐き気がする。短編集形式の『ナイフ』だが収録作品の中で一番好きなのは「エビスくん」。久しぶりにいいものを読んだ気がした。テーマをからめつつも小学生の青臭い挙動一つ一つ生なましく描き、最後は爽やかに締めてくれた。
by a-large | 2006-05-29 00:45


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